Sky Okinawa上原です。

台風6号が沖縄県に直撃していますが、ご無事でいらっしゃいますか。

近年まれにみる被害の大きさとまさかの長期滞在する台風になりますので

皆様が被害にあわれていないように願っております。

その台風にちなんで今回は事業継続力強化計画というのを紹介したいとおもいます。

事業継続力強化計画というのは地震、風水被害、感染症、コンピューターウイルス等に

被災したときに

会社や従業員とその家族、機械設備等を守り事業を止めずに継続するための計画の事を言います。

事業継続力強化計画では保存するための計画を策定するような計画書を作成というより、

緊急時にすぐに行動を起こせる実行性、企業の事業を継続させるための事前対策というのが

重要になってきます。

事前対策というのは5つのステップで検討を進めていくことになります。

この5つの検討ステップというのが、

STEP.1 事業継続力強化の目的の検討

STEP.2 災害等のリスクの確認・認識

STEP.3 初動対応の検討

STEP.4 ヒト、モノ、カネ、情報への対応

STEP.5 平時の推進体制

この5つの検討ステップをもとに計画を策定していくという流れになります。

今回はこの検討ステップで事業継続にはかかせない経営資源にあたるSTEP.4の

「ヒト、モノ、カネ、情報への対応」の事前対策を重点的に説明します。

ヒト、モノ、カネ、情報の事前対策は以下の事が考えられます。

「ヒトに対する事前対策」・・・中小企業・小規模事業者にとってヒトというのは、

とても重要になり従業員が様々な業務をこなせるように、

教育、多能工化等の推進が考えられ、多様な働き方に対応できる環境づくり(テレワークなど)も

有事に役立つと考られます。

「モノに対する事前対策」・・・建物・設備が被災することにより地域の創業に影響が出ることが

考えられるためモノに対する対策は重要になっていきます。

自社が事業停止にすることにより他社の事業停止につながることや、

その逆にならないように対策や準備を進めることが大切です。

具体的な対策として防災設備の導入(自家発電設備や免震装置)というのが考えられます。

「カネに対する事前対策」・・・被災し建物・設備・機械などが破壊、

破損をしてしまったら事業の復旧や再開に多額の資金が必要になります。

設備等の稼働停止により営業収入が得られず売り上げが減少し、

資金繰りも悪化することも考えられます。

その対策として設備や建物に対する損害保険に加入することも挙げられます。

また日ごろから支援機関や金融機関の担当者と密にコミュニケーションを取っておくことで

被災時に支援や融資を受けやすくしておくということも対策の一つとして言えます。

「情報に対する事前対策」・・・情報の重要性というのは近年高まっており、重要な顧客情報、

財務情報などの情報が被災により

漏洩や喪失する恐れがあり、取引先や顧客などから信用を損なう恐れがある為、

情報が入ったパソコン配置場所の変更やクラウド上で情報を

管理するなどの対策が考えられます。

事業継続力強化計画では自然災害や感染症などで事業の継続に大切な経営資源

(ヒト、モノ、カネ、情報)にどのような影響を与え、

被害についても想定し、いかに被害を抑えるための「事前対策」を検討するかというのが

重要になっていきます。

事業継続力強化計画を作成するにあたり経営者や代表者は会社の方針、理念、社会的責任も踏まえ、

事業継続の為に従業員に何のために強化をするのかというのを伝えなければなりません。

災害時には想定外の事がたびたび起こりますが基本方針や被災時の行動を共有することが

出来ていれば適切に対応することが出来ます。

また計画は作成して終わりではなく、事業継続の強化のために訓練や計画の見直しが

必要になります。

最後になりますが、事業継続力強化計画が認定されることによって受けられる

メリットをご紹介いたします。

1.補助金審査で加点

ものづくり補助金などを申請する際に審査のうえで加点されます。

2.税制措置

認定計画に従って取得した設備等について、取得価額の20%の特別償却を受けることができます。

対象設備は事業継続力強化認定を受けた後に取得する必要があります。

3.金融支援

日本政策金融公庫の低利融資、信用保証の別枠など、計画の取組に関する資金調達について

支援を受けることができます。

今回は沖縄県の台風直撃にちなんで事業継続力強化計画について投稿させて頂きました。

台風6号が直撃して改めて自然災害の恐ろしさというのを目の当たりにし、

何かあってからでは遅く、何かある前に事前に対策をたてることは

とても重要なことだと感じました。

沖縄県は台風などの自然災害を受けやすい地域になりますが、

認定企業数が全国の1%も満たない数字となっております。

企業の皆様、台風対策の一環として事業継続力強化計画をたてて申請してみてはいかがでしょうか。

申請することによりまた何か違ったものが見えてくるし、より事業を継続させるために

必要なものというのが見えてくるかと思います。

補足と致しまして、認定が下りるまでは申請をして約45日間と記載されていますが、

電子申請だと約3週間で認定が下りている傾向があります。

補助金の加点項目の為に申請したいという企業の方は前もって申請することをお勧めします。

ちなみにSky Okinawaも事業継続力強化計画の認定を令和4年度に受けています。

週末も台風6号が戻ってきますが、皆様どうか怪我のないようにお気をつけて下さい。